日頃よりいろいろとお世話になっております。
 さて、今回、当院におきまして、新型コロナ感染者のクラスターが発生しました。感染対策委員会を頻回に開き、マニュアルに沿った感染予防策を厳重に施行しながら、診療に臨んでおりました。12月15日職員1名がコロナに感染しております。臨戦態勢を強化し、さらなる感染防止対策で対処しておりましたが、12月30日さらに4名の感染者が発生し、クラスターが発生しました。職員一同、日夜懸命の感染防止に取り組んでおりましたにも関わらず、このような事態を招き、地域住民の皆様はじめ多くの方々に、多大なご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心より深くお詫び申し上げます。
 最初に経過を報告させて頂きたいと存じます。
 12月15日当院看護師1名がPCR陽性と他院にて判定されています。院外での感染でありましたが、翌16日、管轄保健所の指導の下、全入院患者・職員のPCR検査を施行いたしました。この結果は全員陰性でした。この日より濃厚接触者に指定された職員12名の2週間の自宅待機を行い、院内の感染防止対策を強化し、病棟管理を行なっておりました。ところが、同じ病棟で一緒に勤務をしていた介護職員1名が17日陽性となり、翌18日再度全入院患者・職員にPCR検査を施行しました。今回も全員陰性でした。
 その後、小康状態を保っていましたが、26日入院患者のお一人が、高熱と肺炎症状がみられ、転院されました。その際のPCR検査が陽性と判明し、翌27日3度目のPCR検査を全患者・職員に施行しております。今回の検査では陽性が2名出ております。職員、患者いずれも同一病棟にての発症となっております。
 患者1名の発症が有りました段階で、入院患者ご家族の方、全員に上記の経過を12月27日の日付で、お手紙にて、ご報告させていただいております。28日には公的病院の感染管理認定看護師をお招きし、現場での感染防止対策を指導頂いて、対策の強化を図ったところです。30日にさらに感染病棟の全患者・職員のPCR検査を施行しましたところ、患者2名、職員2名にPCR陽性が確認され、この段階で累積感染者9名となり、クラスターが発生しました。
 現在、感染は1つの病棟に限局しておりますが、さらなる感染拡大が危惧されるなか、一日も早い終息を願い、職員一同、感染拡大防止に邁進して参る所存でございます。
 職員一同、昼夜の努力にも関わらず、私の管理不行き届きにて、このような事態を招いたこと深く深くお詫び申し上げます。
 この状況下で、懇切丁寧にご指導頂いた保健所の方々、また快く患者の転院に応じて頂いた病院の方々、さらに当番医の交代を申し出頂いた病院の方に対し、深甚の感謝を申し上げます。
                          
令和2年12月31日                  加治木記念病院
                             院長 上津原 甲一